マルチメディアカフェ①
日中は春のような陽気で暖かかったのだが、夜になると急に冷え込んできた。車はとある施設の駐車場に入った。看板にはインターネット、コミック、DVDなどという文字が鮮やかな蛍光色で書かれている。一体何をするところなのだろう?
室内は思った以上に広く、コミックやDVD、ビデオなどが理路整然と陳列されている。お客さんの数はそれほど多くはないようだ。若い人が目立つ。受付で手続きを済ませ、個室のようなところに入った。カラオケでもするのだろうかと思ったが、どうも違うらしい。曲名が書かれた本もなければマイクもないのだ。ふと見ると、机の上にはなにやら説明書のような物が置かれている。それを読んで、やっと理解する事ができた。ここはDVDやビデオを観賞する部屋らしい。
「洋服を脱いでこれに着替えなさい。パンツは穿いててもいい」
そう言って渡された衣装はいつもながら布の面積が小さい(というより布の全くない)メッシュのタンクトップだった。みさとは素直に着替えを済ませた。指示に従い、部屋を出てから直ぐに人の良さそうな2人組の若い男性に気付かれた。20代の前半だろう。何かコソコソと話ながらチラチラこちらを見ている。興味深々といった感じだ。
「先に部屋に戻ってなさい」
そう言い残して、男が2人組の男性に近づいていった。暫くすると2人組の男性を連れて男が戻って来た。予想した通りだ。部屋に戻っているように言われた時から予感していた。人の良さそうな男性2人組を放っておく筈がないのだ。
男が2人の男性を部屋に招き入れ事情を説明し始めた。その間も2人の男性はチラチラとみさとを見ていた。2人とも瞳が忙しく動き回っている。特にボーダーシャツの男性は緊張しているのか落ち着かない様子だ。何度もみさとと目が合い、その度にビックリしたような顔をする。ひょっとすると童貞なのかも知れない。
男の説明は3分程で終わった。この状況に危険がないと判断したのだろう。2人は言われるがままにみさとの正面に移動し、床に腰を下ろした。アンパンマンショーを見に来た子供のように期待に胸を膨らませた顔をしている。
「脚を開きなさい」
みさとは男の指示に従いゆっくりと脚を開いた。2人の視線がレーザービームのように真っ直ぐ股間に突き刺さる。恥ずかしい。顔が熱くなって来た。きっと真っ赤な顔をしてるだろう。心臓の鼓動が激しくなる。全身の血液が全力疾走を始めたようだ。意識が宙に浮く。吐息が漏れる。声も出そうだ。
「もっと近くに寄って見ていいですよ」
と男が言った。2人が近寄って来る。手が届きそうな距離だ。息遣いも聞こえる。余りにも視線が強くてアソコが熱く感じた。
「オッパイ出して」
男に言われて胸を露わにした。2人の視線が同時に上がって来た。もう我慢できない。みさとを濡らして!
つづく